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失敗しない物件の選び方

初めての事務所はこう見つけ、こう借りる!

初めての事務所選び。どのような観点で、どう探したら失敗しないのでしょうか。
そして、いったいいくら準備しておけばいいの? 不動産会社との契約は、フツウの住居の賃貸契約とどう違うの? そんなことをまとめてみました。

1. まず、見に行ってみる

事務所を借りるのが初めて、という人は、とにかくまずは候補となる場所の近くにある不動産屋で「貸事務所ありますか?」と聞くところから始めましょう。インターネットを使って探してみるのも手ですが、百聞は一見に如かずです。
不動産屋では恐らく、「業種は?」「何人位で働く事務所ですか?」「人の出入りは多いですか?」「家賃の希望は?」など、様々な質問をしてきます。考えなければならない「条件」や、そのエリアの賃料の坪単価がわかることでしょう。
いくつか物件を見て回り、気に入った物件を見つけても即決してはいけません。一度は持ち帰って検討を。冷静に判断することが大切です。

2. ポイントを押さえて貸事務所を探す

不動産屋に行き、考えておくべき「条件」が見えてきたら、「譲れないポイント」を明らかにします。その後、再び不動産屋めぐりを行うことで、効率の良く、満足のいく事務所探しをすることができます。
貸し事務所物件を決める前に確認すること
エリア・立地 自分の業種のお客様が多くいそうなエリアかどうか、来客が多い業種の場合、交通の便が良いかどうか。
坪数
(平米数)
何人で働くのかによって、必要な広さが変わる。1人あたりのワークスペースとして最低1坪(約3.3平米)できれば、1.8坪位は準備したい。資料やOA機器のスペースも確保しよう。従業員を雇う予定であれば、次の契約更新までの間にどれ位人数を増やしたいのか、を見据えて、広めの場所を借りることができればベスト。ただし資金繰りが厳しそうな場合、無理をして広いところを借りる必要はない。
賃料
(坪単価)
月額賃料、保証金(3~12か月:地域や業種等によって異なる)、共益費、その他の費用を確認。電気代や水道代などの光熱費などが賃料に含まれている場合もあるので、必ず確認を。
住宅とは異なり、賃料が坪単価で示されている場合も多い。慣れないと計算しづらいが単純に坪単価×坪数で、月額賃料が算出できる。
設備 業種によってチェックポイントは異なるが、電話回線の数、電気容量、エアコン台数(空調設備)、給湯室、トイレ(男女別、テナント別、共同など)、エレベーターの数、セキュリティ(ビル全体としての警備会社との契約があるかどうか)は見ておきたい。インターネット関連事業などの場合は、OAフロアかどうかなども確認しよう。
立地や業種によっては駐車場が必要となる場合もある。駐車場の使用時間も確認を。
管理 テナント貸しの場合、ビル全体のセキュリティ管理や清掃などの管理サービスがどのようになるのかを確認。
契約内容 契約時に必要な金額、契約期間、空調設備の利用可能時間、土日・祝日の立ち入りの制限などのほか、解約時、何カ月前に予告する必要があるか(通常6か月のことが多い)、保証金の返還時期、解約に伴う原状回復費用や返還額などを確認しよう。
また、電気工事や内装工事について、建物オーナー側が指定業者を決めている場合もある。コスト高になる可能性もあるので、指定業者の有無を確認しておこう。

3. 貸事務所契約の流れ

入居申し込みには、会社名(屋号)、住所・代表者名・業務内容・取引銀行等を記入します。法人の場合、会社の登記謄本が必要です。個人事業の場合は過去数年間の所得証明書等を求められる場合も。それらの書類を基に、ビルオーナーが審査を行い、問題がなければ契約となります。
契約日までに、保証金(敷金)・最初の月の日割り家賃など指定された金額を入金しておきます。銀行振込で行う場合、振り込んだ通帳ページのコピーしておき、「振り込みの事実」が証明できるようにしておくと安心です。ビルオーナーとあなた(テナント)との間に、仲介する不動産業者がいる場合、仲介手数料等も支払います。
SOHOで自宅兼事務所として使う場合、必要書類や支払い内容が通常の住宅の賃貸契約と変わらない場合もあります。
契約日は、会社の実印(個人の場合、個人の実印)、代表者の印鑑証明書、会社の登記簿謄本、支払いが証明できる通帳コピーなどを持参します。仲介の不動産業者から重要事項説明を受けたうえ、オーナーとの間で賃貸借契約書の内容を十分確認したうえ、捺印します。仲介手数料や保証金など、振込済みのお金については、預かり証(領収書)を受け取ることをお忘れなく。

賃料や保証金は、交渉次第で安くなる?

事務所を借りる際にまず驚くのが「保証金」の存在。前払いの賃料と保証金を合わせると相当な出費となります。もう少し賃料が安ければ・・・保証金があと2か月分少なければ・・・と思うような物件もあるでしょう。そのような時は、あきらめずに交渉することをお勧めします。
事務所物件の賃料交渉は、住宅よりも一般的に行われています。例えば、なかなか借り手がついていない物件、フロアの形状が変わっていて使いにくい物件、景観が悪い、採光が悪いなどのワケあり物件は交渉の余地あり。
「坪単価を1000円下げられませんか?」「保証金、3か月になりませんか?」と交渉してみましょう。